今回の視察研修バス便では、以下のご寄付を活用させていただきました。
・azbil みつばち倶楽部様
私達の活動は、多くの福島応援の皆様のお力添えで進めることができています。ありがとうございます。
■活動の概要
(01)活動日:2019年11月16日(土)~17日(日)
(02)天 気:曇り/晴
(03)参加者数:15人(男性7人/女性8人)
(04)運行スタッフ:渡辺、東
(05)活動スタッフ:渡辺、東
(06)移動手段:シティアクセス小型バス
(07)宿泊場所:富岡ホテル
(08)立寄場所:Jヴィレッジ、道の駅ならは、さくらモールとみおか、さくらステーションKINONE、なら福
(09)特記事項:往路の首都高速で渋滞があり、昼食はサービスエリアで各自購入して車内で済ませた。
■行程
●1日目
07:00横浜駅東口~首都高 東神奈川~08:25常磐道 守谷SA(休憩)~10:06中郷SA(休憩)~11:10広野IC~11:13 Jヴィレッジ~11:23道の駅ならは~11:55ふたばいんふぉ(講話)~12:30富岡町内視察~14:00リプルンふくしま(見学)~15:30東電廃炉資料館(見学)~16:35さくらモールとみおか(買い物)~16:50ふたばいんふぉ~18:10富岡ホテル(夕食、懇親会、宿泊)
●2日目
08:30富岡ホテル出発~8:50大熊町役場(講話)~10:00大熊町内視察~大熊町役場(質疑応答)~11:30楢葉町 木戸川漁業協同組合(見学)~12:45なら福(昼食)13:40~竜田駅~常磐道 広野IC~14:47中郷SA~17:00守谷SA(※出入りで渋滞あり)~首都高 横浜西口~19:05横浜駅西口(解散)
■視察研修の内容
◆Jヴィレッジ、道の駅ならは
わずかな時間だが立ち寄ることができた。Jヴィレッジには2015年10月の視察研修で立ち寄ったが、当時はまだ第一原発関連の作業に従事する方々の拠点として使用されており、フィールドは駐車場となっていたが、現在では芝生が輝くサッカー場として復活した様子を見ることができた。また、双葉警察署の臨時庁舎として使用されていた道の駅ならは(2019年4月に営業再開)にも立ち寄って買い物した。
◆ふたばいんふぉ
まず、相双ボランティア代表/双葉郡未来会議 事務局の平山勉さんに双葉郡についてレクチャーしていただき、ふたばいんふぉに集められた双葉郡8町村の資料を拝見させていただいた。
これまでの視察研修で町村ごとに訪れてきた双葉郡全体の状況をあらためて学ぶことができた。また、昭和9年の夜ノ森の桜まつりを記録した貴重な映像や、震災後の映像などを見せていただいた。
◆富岡町
[双葉警察署(車窓)~東電復興本社(車窓)~夜ノ森ゲート(降車)~夜ノ森駅(車窓)~小良ヶ浜(車窓)~スポーツセンター~観陽亭跡(降車)~富岡漁港(車窓)~富岡駅/さくらステーションKINONE(降車)~富岡ふるさと生産組合の田圃(車窓)]
次に、平山さんに富岡町内をご案内いただいた。2015年4月の視察研修で訪れた場所も含まれており、解体されたところ、再建されたところ、造成が進む工業団地などを見ることができた。
◆特定廃棄物埋立情報館リプルンふくしま
環境省が事業としておこなっている特定廃棄物の埋立処分について、展示を見ながらご説明いただいた。その後で実際の埋立地に移動し、見学させていただいた。
中間貯蔵施設の話題は知っていても、この最終処分場については知らなかったという声もあり、視察研修として意義があったのではないかと思う。
◆東京電力廃炉資料館
東京電力の旧「エネルギー館」をリニューアルして設置された廃炉資料館で、ご説明を聞きながら見学した(閉館時間の都合で全部はじっくり見られなかった)。
◆大熊町
[大熊町職員寮~富岡IC~国道6号~熊地区~熊川~中間貯蔵工事情報センター~県立大野病院~大熊IC~復興公営住宅(すべて車窓)]
まず、「おおくま通信」(2019年8月発行)を元に、おおくままちづくり公社の髙田吉弘 事務局長にレクチャーしていただいた。次に、町内をご案内いただき、最後に、役場に着いてから質疑応答の時間を設けた。
2015年10月の視察研修で訪れた際の大河原地区の仮庁舎の面影はすっかりなくなり、避難指示が解除された地区の新しい姿を知る一方で、依然として立ち入りが制限されている帰還困難区域や、土地を手放すことになった方も多い中間貯蔵施設の敷地内とで、分断が生じているという課題も知ることができた。
◆木戸川漁業協同組合
鮭ふ化場長の鈴木謙太郎さんに、漁協の事業や、震災前・震災後の状況をご説明いただいた。また、2019年の台風19号とその後の大雨で被害を受けた木戸川の川岸、鮭のやな場の様子も見せていただいた。最後に、鮭のふ化場を見学させていただき、漁獲量が少ない今年の貴重な鮭と受精卵を見せていただいた。
◆所感
2020年3月には、富岡町の夜ノ森駅や大熊町の大野駅を含めたJR常磐線の全線が運行再開する予定となっている。また4月には夜ノ森の桜まつり、10月には木戸川漁協の鮭祭りが開催される。関心を持つ方々がまた双葉郡を訪れるきっかけとなればと願う。
■参加者アンケート
今回は参加者15人でした。受理した回答数は14で、()内の数字が有効回答数です。
(1)参加のきっかけ
a(05)福島でお手伝いしたいと思ったから
b(09)日程や工程がよかったから
c(00)知人・友人に誘われたから
d(06)その他
・視察研修便に参加したかったから
・富岡町、大熊町の現状を知りたかったから
・原発立地自治体を見たかったから
・福島の実情を知りたかった
・福島のことを理解したい。現状を知りたい
・いつものガテン系ボランティアと違う、現場の方の想いを聴く機会だから
(2)情報提供
a(13)ちょうどよかった
b(01)少なすぎた
・大熊町の生活状況、原発事故前とか今回情報が少なすぎた。ふたばいんふぉ、富岡ホテルの歴史とか簡単なものでもスタッフは知っていても、一般は知らない。
c(00)多すぎた
(3)活動内容
a(07)非常に満足
b(07)満足
・実際に見て、話を聴き、質問するという各ぱーどで時間不足を感じることもあったが、実際にお聞きした内容から見て適切であった。また、初日の夕方、ふたばいんふぉに戻り、強く時間を意識することなくゆっくりと過ごす時間、ビデオを見ながら自由に話を聴く時間が持てたことは非常に良かった。
・東電廃炉資料館はもっと長いと良かった。
・東電廃炉資料館は自由に見てまわれる時間がもっと欲しかった。
c(00)不満
d(00)非常に不満
(4)今後もkfopのボランティア活動に参加しようと思いますか。
a(14)参加したい
・kfop役員の人脈や信頼/信用関係から、相互に不快/本心に迫る話を聴けている。相手に受入れられていることができ、安心して活動に参加できるから。
b(00)参加したくない
(5)計画に示している現地活動等に参加したいと思いますか。
a(12)広域便
b(13)バス便
c(14)視察研修便
d(05)その他
・今回行った木戸川漁港まつりの訪問(お手伝いできることがあれば一番良いのですが)。この先9年ぶり、10年ぶりといったことがあれば、そのお手伝いをしたい。
(6)今回の活動についてご意見、神奈川に伝えたいこと(自由に)
・今回の視察が、福島固有であり核心である原発をテーマにしたもので、各種公表された情報では分からない部分を、実際に見て・説明を聞き、質問で深め、やりとりから本心に少しでも迫れたのではないかと思う。一番はそこに暮らしている/暮らすための葛藤や分断に触れることができた。講演会を含めて仲間を誘って、神奈川から多様な福島の現実を感じれ、もらうことで広められればと思う。
・今回は盛沢山でした。特に、全く知らなかった「りぷるんふくしま」や会館1年くらいの「東電廃炉資料館」も見ることができました。相双ボランティアの平山代表に会えて人柄を知ることができたことは、とても良かったです。
・住民、避難者、町、県、国、東電、関係者の苦悩を強く感じた。その苦闘と哀しみ、明日への努力を皆に伝えていきたい。
・福島の現状を神奈川全部の人が知って欲しい。
・富岡町、大熊町はこの2~3年の間にも多く区変わっているので、その変化を見続けて行きたいです。
・いつもながら綿密な準備ありがとうございます。8年経ってようやく動き出した町があること、再認識し伝えたいと思います。
・とても情報量が多かった。また、行政の立場ではなく町の住民の目線からお話し、ご案内いただけたことも、以前の視察のときと違っていて、一面的ではなく良かったと思う。
・木戸川漁協、鈴木さんの話には、今までの事業と今回の台風による被害に5年目に帰る鮭を期待しつつ、ものすごいダメージを受けながら案内に感謝します。カレンダーとてもうれしい。無理なさらないように。富岡町の平山様、大熊町の髙田様も感謝します。
・研修便は自分ひとりでは体験できない。現地の人の話しが聞け、現地の見学もできるという点で非常に有意義です。この企画を今後も続けてください。
・どちらかというと内容が多かった。一日目は一か所でもう少し時間をかけても良かったと思う。二日目の昼食はもう少しゆっくり時間があると良かった。早く出そうなメニューを選んだのに最後に出てきて急ぐことになった。
・富岡町、大熊町、楢葉町の3町に行かせていただき、様々な想いを聞かせていただけた。やはり実際に足を運ばないと見えてこないことがあると感じた。これからの福島のことも見続けていきたい。
・一泊二日であったが、内容の濃い研修であったと思います。また、途中、時間に余裕があるからと、道の駅ならはや、Jヴィレッジにも立ち寄れて良かったです。柔軟性があるのも良かったです。
・綿密な打ち合わせがあっての無駄のない程、いつもながら感謝です。全員が福島に寄り添い続けているからこその動きともいえるかも。
(7)今後の活動に期待すること(自由に)
・事業の実施/実現は、事前訪問や調整などの入念な準備があってできていることと理解します。福島との目に見えるつながりは、細く、長い、寄り添った活動にできればと、自分できる範囲のかかわり方を続けられればと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
・視察研修便は継続して欲しい。復興に向けて歩んでいく姿を見て知っていきたいので。
・バス便は今後も出して欲しい。
・福島県の情報発信(台風19号関連を含む)
・できることをできる人ができる時に。活動内容も変化があるけれど「継続」を期待します。
・機会があれば木戸川の鮭祭りは再訪してみたい。
・変わらず福島の時間の動きにアンテナを常に張って行く。
(8)アンケート回答者の属性
性別:男性(06),女性(08),無回答(--)
年代:20代(--),30代(--),40代(01),50代(06),60代(05),70代(01),無回答(--)
職業:会社員(05),自営(02),パート(05),家事(--),無職(02),その他(--)
経験:初めて(--),2-3回(--),4-5回(--),6-9回(01),10回以上(13),無回答(--)
《富岡町・大熊町・楢葉町の皆様に感謝》
ご多用中にもかかわらず、この度の視察・研修に親切・丁寧にご準備くださり、ご対応いただいたすべての皆様に、篤く御礼申し上げます。実際に現地を訪れて話を伺うことで初めて感じられることもあり、貴重な機会となりました。ありがとうございました。