2019.11.02-03 福島113便(台風19号復旧支援1号)広域便 報告

■活動の概要

当初計画ではこの日程で川内村への広域便を予定していたが、令和元年台風19号とその後の大雨により福島県内各地で被害が発生し、災害ボランティアセンター(VC)が設置されたことから、災害復旧支援活動に振り替えた。

事前にいくつかの災害VCで状況をお伺いしたうえで、南相馬市と本宮市で活動することとした。

なお、往復とも災害ボランティア車両の高速道路の無料措置を利用した。

(活動報告:東)

 

《南相馬市》

(01)活動日:2019年11月2日(土)

(02)天 気:晴れ

(03)参加者数:5人(男性3人、女性2人)

(04)運行スタッフ:渡辺

(05)活動スタッフ:渡辺

(06)移動手段:レンタカー10人乗り1台

(07)運転者:渡辺、長田

(08)活動内容:台風19号により被災された民家の家財運搬等

(09)活動者数:約15人

(10)宿泊場所:YUMORI ONSEN HOSTEL(福島市土湯温泉)

(11)特記事項:南相馬市社協 災害VCによる受け入れ

 

《本宮市》

(01)活動日:2019年11月3日(日)

(02)天 気:晴れ

(03)参加者数:5人(男性3人、女性2人)

(04)運行スタッフ:渡辺

(05)活動スタッフ:渡辺

(06)移動手段:レンタカー10人乗り1台

(07)運転者:渡辺、長田

(08)活動内容:台風19号により被災された民家の庭の泥だし等

(09)活動者数:6人

(10)立寄風呂:極楽湯 福島郡山店

(11)特記事項:本宮市社協 災害VCによる受け入れ

 

■行程

●1日目

22:40集合~23:00首都高 横浜西口~0:00常磐道 友部SA(休憩)~関本PA(休憩)~道の駅 南相馬(仮眠)~6:00起床・身支度・朝食~07:30出発~8:20南相馬市社協 活動・報告・片付け~15:00出発~道の駅川俣(買物)~福島市松川町(買物)~土湯温泉

●2日目

06:00起床・身支度・朝食~07:30出発~コンビニ(買物)~08:35本宮市社協 活動・報告・片付け~15:00出発~極楽湯~東北道 郡山~磐越道 いわき~常磐道 中郷PA(休憩)~守谷SA(休憩)~21:30首都高 横浜西口~21:40給油・解散

 

■活動の詳細

 

《南相馬市》

道の駅 南相馬に着いてから車中で仮眠したが、明け方の冷え込みが厳しく、冬が近づいていることを実感した。浸水被害のあった家では、修繕や家財の買い直しなど大きな不安を抱えていることと思う。

原町区にある南相馬市社協の災害VCでは、設置直後はボランティアが非常に少なくて1日1件をこなすのがやっとだと伺っていたが、3連休には期待できそうだ。南相馬市社協の災害VCとしては11/2時点でニーズが残16件となっており、11/11(月)を最終日として閉所される予定になっている。その後は通常の社協ボランティアセンターとして対応にあたると思われる。

この日は4件のニーズが予定されており、ボランティアは50名ほど集まっていた。受付、オリエンテーション、マッチングが済んだら軽トラックに資機材を積み、自家用車に分乗して移動開始。kfopの5人を含めた10人がマッチングされたのは原町区にある広大な敷地の民家(農家)で、川が流木でせき止められてあふれた水により1階が床上浸水、納屋や倉庫の間に流れが集中したそうで、田畑に降りるためのスロープが一部崩落していた。

宅内の家財については、すでにご依頼主が必要なものと廃棄するものをほぼ仕分けしてあり、廃棄するものを軽トラ2台で処理場まで運搬するというご依頼だった。処理場までは車で往復1時間ほど掛かるため、運搬を担当するメンバー以外は、納屋にあるものを運び出せるように分別整理する作業と、建物や植栽の周りに堆積している稲わらを袋に詰める作業を並行して進めた。この稲わらが想像以上に大量にあり、袋が足りないためVCから追加でもらってくる必要があったが、最終的には90Lサイズで50袋以上になっただろうか。

午後からは、他のニーズが早く終わったチームが合流して軽トラが4台になり、運搬の効率が上がった。積みきれなかったもの(大型のもの)と稲わらの袋が多少残って継続となったが、完了のめどは立ったのではないだろうか。

今回は敷地が広く、浸水で廃棄しなければならないものも多かったため、ご依頼主も精神的に参っている様子だった。できるだけ早く落ち着いた暮らしを取り戻せるよう願う。


《本宮市》

本宮市社協の災害VCは、本宮市民元気いきいき応援プラザ(愛称:えぽか)に設置されているが、ここは避難所にもなっているため、自家用車で訪れるボランティア用の駐車場は別にJA安達地区本部に用意されており、VCまでシャトルバスで送迎してもらえる。

ボランティアの受付を済ませた順に次々にマッチングが行われ、待ち時間は少ない。kfopの5名がマッチングされたニーズは、安達太良川と阿武隈川の合流地点に近い民家の庭の泥だしと外壁の高圧洗浄で、一輪車に資機材を積み、活動先までの地図をもらって徒歩で移動。ご依頼主にお話を伺うと、1m80cmほどの高さまで水が来たとのこと。すでに1回ボランティアが入って庭の泥出しを途中まで終えていたため、その続きと家の裏手の泥だしを午前中で終え、午後からは家の外壁と塀の泥汚れを高圧洗浄機で洗い、雑巾で拭き上げる流れで作業した。庭にはさまざまな樹木や庭石があり、大きいスコップでは作業しづらい箇所も多く、持参した十能が役立った。

お昼休み前にさらにボランティア1名が加わったが、近隣市町村の若者で、午前中の仕事を終えてからボランティアに来たとのことだった。

宅内の作業は依頼にはなかったが、床板は外された状態で、身内や友人知人の手を借りながらご自身で泥だしや清掃を続けておられるようだった。ご近所の方々も同様の被害で、少し立ち話もしたが、家財の搬出と床下の泥だしはようやく一段落しつつあるものの、これほどの規模の災害だと修繕も一気には進まず、いつ元の生活に戻れるのか先が見えにくいため、今後も適切なケアやサポートが受けられるか気になるところではある。


■アンケート

今回は参加者5人でした。受理した回答数は5で、()内の数字が有効回答数です。

 

(1)参加のきっかけ 

a(04)福島でお手伝いしたいと思ったから

b(01)日程や工程がよかったから

c(--)知人・友人に誘われたから

d(--)その他

 

(2)情報提供 

a(05)ちょうどよかった

b(--)少なすぎた

c(--)多すぎた

 

(3)活動内容 

a(02)非常に満足

b(03)満足

c(--)不満

d(--)非常に不満

・両日ともよかった。

 

(4)今後もkfopのボランティア活動に参加しようと思いますか。

a(05)参加したい

b(--)参加したくない

 

(5)計画に示している現地活動等に参加したいと思いますか。

a(05)広域便

b(05)バス便

c(04)視察研修便

d(--)その他

 

(6)今回の活動についてご意見、神奈川に伝えたいこと(自由に)

・南相馬での活動は久しぶりでした。はじめてだった原町社協の雰囲気もよく、気持ちよく活動できました。

・個人でも行った本宮にkfopで来られたので良かったです。 

・本宮の復旧はまだまだで、これからも沢山のボランティアを必要としている。 

・2日間とも活動時間もフルに使えて良かった。

・<南相馬>敷地が広く、床上浸水もあり、ご家族がお疲れのご様子だった。午後から、廃棄物を運ぶ軽トラの台数が増えてはかどってよかった。

・<本宮>家の中、床下は身内の方たちでコツコツと泥だしや掃除をされているご様子だった。周りの家も全て同じように1階が浸水(床上180cm、1階天井に達している家もある)した状態で、少し立ち話しだが、この先の不安が感じられた。早く修繕が進むと良いのだが。若いボランティアさんが多く頼もしかった。

 

(7)今後の活動に期待すること(自由に)

・以前の南相馬市のような夜行日帰りの支援便(災害ボランティア)を出してほしい。 

・神奈川県内も人手が必要なところはまだまだある。可能なときは福島県内のお手伝いも行きたい。

 

<参考:ボランティア数11/5現在、全社協>

・相馬市 :454人(少なかった。自助で動いている)

・南相馬市:387人(少なかった。11月11日まで延長)

・本宮市   :4,130人(ボラセン近くで徒歩で行ける、効率的にできる)

・いわき市:3,555人(活動先まで車が必要、バス受入れはこれから)

・川崎市   :1,090人(市内在住、勤務者)

・相模原市:2,383人(県外からも多く参加、土砂崩れ箇所が多い)

・長野市 :25,714人(被災範囲が広い)

 

(8)アンケート回答者の属性

性別:男性(03),女性(03),無回答(--)

年代:20代(--),30代(--),40代(02),50代(02),60代(01),70代(--),無回答(--)

職業:会社員(03),自営(01),パート(--),家事(--),無職(--),その他(01),無回答(--)

経験:初めて(--),2-3回(--),4-5回(--),6-9回(--),10回以上(05),無回答(--)

 

■収支

(単位:円)

福島113便(台風19号復旧支援1号) 計画 実績 増減 摘要
参加者数 6人 5人 ▲1人  
収入の部
現地活動経費繰入金  34,760 34,760 ±0  
参加者活動実費  15,740  15,275 △465  
(a)収入合計  50,500  50,035 △465  
支出の部
レンタカー基本料金 34,760 34,760 ±0  
レンタカー保険料 3,740 3,740 ±0  
高速道路料金 0 0 ±0  
レンタカー燃料代 12,000 11,535 △465  
(b)支出合計 50,500 50,035 △465  
予算増減
前回実施後 予算残額(c) - - -  
今回実施後 予算残額(c)-(b) - - -  

※宿泊費、食事代等は各自支払い

※参加者から725円のご寄付を頂戴しました。

■最後に

現地に行き、福島の今を少しでも良いので知ってください。

活動の中で、現地の方のお話を少しでもいいので聞いてください。

  

私達は小さな団体ですが、皆様のご支援、ご参加により、活動を続けることができています。これからも続けていきます。多くのご参加、応援をお待ちしています。また、ご寄付でのご支援に感謝します。

 

引き続き、福島の元気に!

関心を持ち続けてください。