2018.05.25-26 福島100便(葛尾村02号/川内村03号)広域便 報告

■活動の概要

 

 《葛尾村》

(01)活動日:2018年5月26日(土)
(02)天 気:晴れ
(03)参加者数:10人(男性5人、女性5人)

(04)運行スタッフ:渡辺、東

(05)活動スタッフ:渡辺

(06)移動手段:レンタカー10人乗り1台

(07)運転者:渡辺、長田、後藤、福田

(08)活動内容:田植えイベントの会場設営、受付、柏餅づくりのお手伝い

(09)活動者数:約130人
(10)立寄風呂:せせらぎ荘(入浴300円)
(11)立寄場所:川内村あれ・これ市場、YO-TASHI(買い物)

(12)宿泊場所:川内村いわなの郷コテージ

(13)特記事項:昼食は広谷地集会所で「さなぶり」の昼食をいただいた。

       夕食はコテージで注文したオードブルのほか、自炊。

 

《川内村》

(01)活動日:2018年5月27日(日)

(02)天 気:晴れ
(03)参加者数:10人(男性5人、女性5人)

(04)運行スタッフ:渡辺、東

(05)活動スタッフ:渡辺

(06)移動手段:レンタカー10人乗り1台

(07)運転者:渡辺、長田、後藤、福田

(08)活動内容:醸造用ブドウ圃場整備

(09)活動者数:10人(+受入側2名)
(10)立寄風呂:かわうちの湯(入浴:回数券で1人500円)
(11)立寄場所:あれ・これ市場(買い物)、蕎麦酒房 天山(昼食)
(12)特記事項:朝食はコテージのキッチンで自炊

 

■行程

●1日目

22:30集合~22:30首都高 横浜西口~0:00常磐道 友部SA(車中仮眠)

●2日目

04:30起床・身支度・朝食~05:30出発~08:35四倉PA(休憩)~浪江IC~葛尾村~08:45現地着~活動~14:15現地発~14:20せせらぎ荘(入浴)~15:10 Cafe嵐が丘(お茶)~16:30出発~16:55いわなの郷~買い出し・夕食~22:00就寝

●3日目

6:30起床・身支度・朝食~07:30出発~8:00現地着~8:30活動~11:50現地発~12:10かわうちの湯(入浴・買い物)~13:05蕎麦酒房 天山(昼食)~14:00出発~常磐道 富岡IC~四倉PA(休憩)~友部SA(休憩20分)~18:30首都高 横浜西口~18:40給油・解散


【葛尾村の結米づくりイベントでのボランティア活動について】

 

kfopは2017年度の視察研修で葛尾村を訪問しており、葛尾村を継続して応援していきます。今回のイベントは年間を通じたプログラムであり、その運営をお手伝いするボランティアとして参加します。

 

・葛尾村は東京電力福島第一原発事故の影響で全村避難となったが、帰還困難区域を除く区域は2016年6月に避難指示が解除され、居住可能になった。

・葛尾村出身の下枝さんは一般社団法人を立ち上げ、村の人に話を聞いて回る中で、葛尾の人に根付いている共同作業を通して「ありがとう」の連鎖を起こす結を復活させることを考えた。

・2017年、葛尾村広谷地地区の農業者、松本邦久さんの田んぼを軸に、村の人達が生きていく力を取り戻すプロジェクト『コメ作りからの新商品開発』を始動させた。

・2018年度は田植え・草取り・稲刈りを体験し、葛尾村に根付く「結(ゆい)」の精神に触れ、村民との交流を楽しんでいただく通年企画として広く参加者を募っている。

 

募集主体一般社団法人 葛力創造舎


【かわうちワインのボランティア活動について

 

kfopは2017年度の視察研修で川内村を訪問しており、川内村、かわうちワインを継続して応援していきます。ワイン用ブドウ栽培にかかわるボランティア活動については、以下のような経緯があります。

 

東京電力福島第一原発の事故で影響を受けた福島県の浜通り地方をワインの産地に。そんな夢を掲げて、川内村などで醸造用ブドウの栽培が始まった。

・川内村では、高田島行政区の大平地区(標高約700メートルの山あい)に、住民が連携し、ボランティア、村職員などとともに醸造用ぶどうの苗木を植え付けた。

・この圃場は村が所有する元牧草地で、震災以前は酪農家が村から借りていたが、村内は原発事故後に緊急時避難準備区域となり、借りていた方は原乳と乳牛を全て処分する苦しみを味わった。酪農再開は断念したが、ワインの里の構想を聞いてブドウ畑への転用を受け入れた。その後、発足した「かわうちワイン推進協議会」の会長に就いた。

・高田島ワインブドウ研究会は、復興に向け醸造用ブドウを栽培している川内村民有志らが設立。

・村や村商工会、栽培事業の主体となっている高田島ワインぶどう研究会などが「かわうちワイン推進協議会」を発足させ、かわうちワイン株式会社の設立準備に当たり、官民一体で7月設立した。筆頭株主は村が担う。

・「村の新しい産業として育成し、村の交流人口や定住人口の拡大にもつなげたい」とし、住民、川内村の行政が係わる長期的な事業と位置付けている。

 

運営者かわうちワイン株式会社


■活動の詳細

 

《葛尾村》

交流イベント「結米づくり田植え編」の運営をお手伝いした。
・会場設営(テント設営、のぼり組立と設置、テーブルと椅子の組立と設置)
・受付(2名)
・柏餅づくりのお手伝い(1名)
・田植え(9名)
・テント、のぼり片付け
※会場で引き続き別団体の集まりがあったため、一部のテント、テーブル、椅子は撤収せずに残した。

 

昼食は葛尾村の婦人会の方々が用意してくださった伝統的な「さなぶり」料理を頂いた。さなぶりは「早苗饗」と書き、昔は田植えというと親類や近所の人も手伝いに来たものであり、田植えを終えたお祝いとして神様や人に感謝して催していた宴のこと。他にも、村の方々の手作りのカボチャまんじゅう、柏餅、甘酒などを頂いた。

 

(所感)

・葛力創造舎 下枝さんの声掛けにより、前年度と違い、地域の女性グループ、婦人会による昼食づくりの協力があった。「見学だけしようと見に来たら、やはり懐かしくうれしく、田植えもやってしまった」という笑顔や、「若い人の笑い声が響いているだけで満足」など、喜びの声が多かった。
・新聞、テレビ(福島ローカル)取材あり。
・「そんなフンドシで田植えなんか見たことないよ」という声もあったが、話題を呼ぶだけでも成功だと下枝さんは言っていた。
・若い方が圧倒的に多かった。
・葛尾むらづくり公社が発足したとのこと。
・パッチワークの会の方々による柏餅づくりに加わり、お話しできてよかった。「三春町にある仮設住宅に6年いて戻ってきたばかり。下枝さんがこのグループに何かと声を掛けてくれ、何でも頼んでくる、甘え上手。自分たちもボケ防止だと思ってやっている。」

・作っている間、そばを通る若い人たちは「写真を撮らせてください」、「わあ、柏餅だ」など、そのぐらいのやり取りしかなかったのはもったいなかった。もっと会話があれば。
・パッチワークの会と婦人会の方々とは少し年代差があり、そばで作業していても会長以外はあまりやり取りがなかった。下枝さんが地域の人たちをつなげようと頑張っている様子。
・夕食の食材は、あれ・これ市場とYO-TASHI(コンビニ)で購入したものと、お酒、おつまみの差し入れがあり十分だった。葛尾村で昼食に作っていただいた煮物、おふかしのおむすびをたくさん分けて頂きありがたかった。
・参加者全員で夕食の準備と片付けがスムーズにでき、22時前には寝室に戻れた。


《川内村》

来年ブドウ苗を植えるために新しく畑にする場所の石を撤去した。
袋を1人1枚ずつ持って畑に横一列に並び、拾った石を袋に入れながら端まで進む。袋に石を入れすぎると重くて運べなくなるので、いったん畑の端に持って行ってから他の袋と合わせて一杯にする。土の塊の中や雑草の陰にも石が隠れているので、見逃さないように足で少し掘り返しながら進んだ。大人数で一斉に作業すると効率的。

 

(所感)
・石を1つ1つ拾い集めるのは単調ではあるけど重労働でした。しかし土の中に石があると農作物の管理上、大きな障害となるので、重要な仕事だと説明がありました。他の畑の端に大量に積み上がった石や岩の量を見ると、まだまだ時間のかかる案件だと感じました。
・作業中、遠くのほうからキジやカッコウ、セミの声も聞こえて、自然豊かな環境で気持ちよかったです。

 

■アンケート

今回は参加者10人、うち初参加1名でした。解散時に受理した回答数は9で、()内の数字が有効回答数です。

 

(1)参加のきっかけ 

a(08)福島でお手伝いしたいと思ったから

b(05)日程や工程がよかったから

c(--)知人・友人に誘われたから

d(--)その他

・福島県や福島の人たちが好きだから

 

(2)情報提供 

a(08)ちょうどよかった

b(--)少なすぎた

c(01)多すぎた

x (--) 無回答

 

(3)活動内容 

a(07)非常に満足

b(02)満足

c(--)不満

d(--)非常に不満

 

(4)今後もkfopのボランティア活動に参加しようと思いますか。

a(09)参加したい

b(--)参加したくない

・引き続き福島県とかかわりたいので。

 

(5)計画に示している現地活動等に参加したいと思いますか。

a(08)広域便

b(06)バス便

c(07)視察研修便

d(03)その他

・宿泊を伴う現地活動、農作業、田植え、稲刈りなど

 

(6)今回の活動についてご意見、神奈川に伝えたいこと(自由に)

・車中の仮眠が暑かった。
・葛尾村、川内村ともに必要とするボランティアがあれば参加する。
・葛尾の仮設もまだ三春町にあり、まだまだ2割の帰還。神奈川でも村の名前を知る方は少なく、応援できる形があれば参加したいと思う。沿岸部だけに目がいくが、kfopで長く何かできればと思う。
・市町村によって方法が違い、それぞれに合った活動が必要なこと。復興から次の段階に移っている地域と、やっとこれから復興へ向けて立ち上がろうとしている地域がある。
・葛尾村の田植えでは設営から片付けまで参加でき、田んぼのオーナーや婦人会、パッチワークの会の方々との交流、伝統的な「さなぶり」もあって、充実した活動ができた。いわなの郷の宿泊にはかわうちワインの髙木さんもおいでになり、ワインづくりや川内村の状況などお話を聞けたのがよかった。
・田植えのように村の人たちが集まるきっかけになるイベントで笑顔を見ることができて良かった。よそ者の自己満足にならない今回のようなお手伝いはとてもやりがいがあります。
・下枝さんの活動が定着し、広がっていることをうれしく感じました。田植えに集まった若者たち、心強いです。田植え楽しかった!お料理おいしかった!またこんな形での活動もできたらよいと思います。ぶどう畑も立派になっていて驚かされました。
・田植えは初めての体験でとても楽しかった。宿泊の懇親会など、現地の方との関わりが、いつもの活動よりも楽しかった。
・初体験の田植えで大変さと楽しさを知りました。戻ってこられたおばあちゃんたちが元気になる企画、納得しました。2日目の石拾い、昔の開拓者の体験をしたようです。ワインづくりの夢をもってお手伝いしたいです。車の中での仮眠、ちょっと大変でした。


(7)今後の活動に期待すること(自由に)

・社協以外のボランティアも機会があれば積極的に参加したいです。
・復興から地方創生に変化しても継続的に活動すること。単なる体験ツアーではなくボランティアの活動であることを一般の人に知ってもらう機会を作ってからボランティアに参加してもらうと、さらに充実した活動になると思う。
・川内村には、また折を見てボランティアに行きたい。葛尾村は今回どちらかというとイベントと交流が主だったが、今後は人手を必要とする活動であれば検討したい。
・自炊も主体になってくださった方は大変だったかもしれませんが、リーズナブルで良かったかも。飲食物は量が多くて残ってしまったので次回からは控えめに。
・これからも福島の支援を継続してください。スタッフの皆さんに感謝です。
・月に1回の参加ができればと思っています。


(8)アンケート回答者の属性

性別:男性(04),女性(05),無回答(--)

年代:20代(--),30代(01),40代(03),50代(01),60代(03),70代(01),無回答(--)

職業:会社員(04),自営(02),パート(--),家事(--),無職(02),その他(--),無回答(01)

経験:初めて(01),2-3回(--),4-5回(--),6-9回(--),10回以上(07),無回答(01)

 

■収支

(単位:円)

福島100便(葛尾02・川内03) 計画 実績 増減 摘要
参加者数 10人 10人    
収入の部
現地活動経費繰入金 30,000 13,932 16,068  
参加者活動実費 22,836 25,029 △2,193  
(a)収入合計 52,836 59,257 6,321  
支出の部
レンタカー基本料金 30,000 34,128 △4,128  
レンタカー保険料 1,836 3,672 △1,836  
高速道路料金 11,000 10,450 550  
レンタカー燃料代 10,000 10,907 △907  
(b)支出合計 52,836 59,157 △6,321  
予算増減
前回実施後 予算残額(c) 212,068      
今回実施後 予算残額(c)-(b)   177,940   残2回分

※宿泊費、食事代等は各自支払い

■最後に

現地に行き、福島の今を少しでも良いので知ってください。

活動の中で、現地の方のお話を少しでもいいので聞いてください。

  

私達は小さな団体ですが、皆様のご支援、ご参加により、活動を続けることができています。これからも続けていきます。多くのご参加、応援をお待ちしています。また、ご寄付でのご支援に感謝します。

 

引き続き、福島の元気に!

関心を持ち続けてください。