石川県輪島市門前VC活動報告

9月に大雨による甚大な被害が発生した輪島市へ、石川県災害対策ボランティア本部の募集(ボランティアバス型)に参加して活動したので報告する。


現地の最新状況については石川県、各市町村ボランティアセンターの情報発信を確認してください。
石川県災害ボランティア情報特設サイト https://prefvc-ishikawa.jimdofree.com

■石川県のボランティアバス全般について
・石川県庁または金沢駅西口から行先別のバスに乗車して各地へ移動しますが、片道2~3時間かかります。途中、パーキングエリアまたは道の駅でトイレ休憩があります。
・行先により大型バスの場合とマイクロバスの場合があるため、手荷物はなるべくコンパクトにしたいですが、汗冷えしたり汚れたりする可能性もあるので着替えを持参すると良い(雨の日の活動では衣服が結構濡れました)。

・他、水害ボランティアスタイル、作業場所が薄暗い場合もあるためヘッドランプもあると便利です。
今回ご一緒した方々と話した限りでは、水害ボランティアに慣れていない参加者も多くおられました。経験者は率先して周囲の様子にも気を配ると良いと思います。

1.活動日程

2024年10月18日(金) 07:00バス出発、10:00活動開始~15:00活動終了、18:00頃バス帰着

天気:晴れ、最高気温17℃

 

2.活動参加

・石川県災害対策ボランティア本部のボランティアバス型に参加

・輪島市社協の門前たすけあいセンターでの活動

 

※輪島市では10月から「たすけあいセンター」を輪島市中心部の1か所に集約するはずでしたが、門前町、町野町のセンターも再び開所しており、運営資金面での支援も必要とされています。
輪島市災害ボランティア活動支援金の募集について http://www.washakyo.com/r6shienkingienkin.html

 

3.活動先

輪島市門前町、七浦(しつら)地区。

  

4.活動概要

・門前町では、1月の地震で倒壊した建物もまだまだ残っているが、さらに9月の大雨で3地区に甚大な被害があった。

・今回、マッチングで28名が3班(泥出し、屋内のブラッシング)に分かれましたが、いずれも同じ七浦(しつら)地区のため、乗ってきたマイクロバスで移動した。ここは海に近い集落ですが、トンネルなど通行止めがあるため、山間地域から遠回りになり、センターから30分ほど掛かる。地区内の道路も陥没している箇所があり、まだまだ復旧まで時間が掛かりそうな状況にあった。今回の七浦地区は高齢化率が70%台だそうで、外からの支援を必要とされている。
割り振られたお宅は川沿いにあり、通常の状態の水面からは4~5m高い位置にあるが、1階部分の膝の高さぐらいまで浸水の跡があった。ご依頼主も、家の周りの泥出しを黙々と進めておられた。
たすけあいセンターでは、災害ボランティアのコーディネートの他、被災された方の見守り活動もおこなっておられますが、度重なる災害で多くの方が「心が"折れそう"ではなく"折れてしまっている"」と表現されていた。

 

5.活動詳細

・活動は3班に分かれ、A班は、泥出しの終わったお宅の屋内のブラッシング8名。B班は、家財の運び出し、泥出し、屋内のブラッシング10名、C班は、側溝の泥出し8名。

・A班の作業は屋内のブラッシングとのことだったが、到着してみると家財の搬出と泥出しがまだ残っていた。家財の搬出は、テーブル、洗濯機、布団、キッチン用品などで、軽トラックで4回分ほどの分別と運搬を行った。同じ地区で何度か活動されたことがある方がいて、集積所まで軽トラで運搬していただいた。また、キッチンの収納部分、洗面所周り、押し入れ、物置の計4か所に泥が残っていたため、スコップで泥出しした。電気と水道がまだ復旧しておらず、ヘッドライトで照らしながら作業した。その後で、引き戸のレール、襖などの泥落とし、縁側のガラス戸の泥落としをし、昼食後に屋内のブラッシング、剥がしてあった床板のブラッシング、仕上げをおこなった。ただし、時間が限られているため、全部のガラス戸は綺麗にできなかった。最後に、襖、ガラス戸などの建具をキッチン内に収納し、ご依頼主の方にも確認していただいて、この日の依頼作業を完了とした。なお、床下の泥出しも完了していなかったが、こちらについては、社協と連携されている災害NGO結さんと相談しながら対応するとのことであった。

・ご依頼先のご高齢のお母様は地震後に金沢市内に避難されているが、戻られたときは2階で寝泊まりされるとのことで、トイレの泥を綺麗にしてほしいと息子さんから依頼があり、参加者の方に丁寧に清掃していただいた。
・すべて完了するのにはまだまだ日にちが掛かるだろう。
 

(報告:東、加筆文責:渡辺)

写真について
社協案件では写真撮影は原則禁止とされているが、門前たすけあいセンターに限り、現状を伝えてほしいとの理由から、プライバシーに配慮したうえで写真撮影と情報発信の許可を頂いている。ただし作業が優先であり、休憩時間などに最小限の写真のみ撮影した。